レトロなアイナメ研究2 住み場
レトロなアイナメ研究1の続きです
分類はなんとなくわかったところで、アイナメの住み場等の文献を紹介します
アイナメ科魚類の生態 : I.クジメとアイナメのすみ場と行動です
書いてあること
宮城県の小竹浜弁天島周辺での調査
クジメは2~30mくらい離れた場所に放流しても、元の場所に戻ってくる個体が多かった
クジメは、紅藻帯に多く見られた。
アイナメは、岩の上面・下面に多かった。また、成長によって、その傾向が強くなる。
クジメ・アイナメの行動範囲は1~14㎡で100日にわたり観察された個体もいた。
クジメ・アイナメともに追いかけ行動がみられた。同じ岩の下にいても他の魚は追いかけなかった。
雄が孵化するまで守卵している。
クジメとアイナメは住み分けしている。それは現象的で、その裏には食物や空間をめぐる問題かもしれない。
一部の魚には、縄張りがある。縄張りには2種類あり、1つめは餌場と隠れ家確保の為、もう一つは、産卵期に雄魚が守卵の為にみせるもの。アイナメの産卵場所は観察区域外であった。
クジメよりアイナメの方が行動範囲が大きい(クジメ:アイナメ=1:6)
磯魚群集の生態 金本 自由生
磯に住む魚の生態について書かれています。
アイナメをピックアップしてみると・・
アイナメ・クジメは中・底層に住んでいる。
アイナメ(小)は、中・底層・岩の凸部の上面、凹部の上面、岩の下、藻の上に多い
アイナメ(大)は、岩の凸部の上面、岩の下部、岩の凹部の上面に見られている
アイナメ(大)の出現回数は少ないですね。
まとめると、何かしらの構造物の上面か下、もしくは海草類の付近にいることが多いみたいですね。
防波堤も一種のすみ場と考えると、えぐれている下等が居心地が良さそうですし、昆布等の海藻の下も良さそうですね。
実際、防波堤で釣れるのは、昆布の下やえぐれているところ、ケーソンの継ぎ目等ですから、研究結果と合致しています。
なんとなく、根魚の習性は分かりますが、色々調べてみるとおもしろいし、考えが裏付けされると自信がもてますね。(ちなみに私は水産関係じゃないです すいません)
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